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デイネカ、アレクサンドル・アレクサンドロヴィチ
DEINEKA, Alexander Alexandrovich
1899年(クールスク)―1969年(モスクワ)
画家、版画家、彫刻家、モニュメント制作者、ポスター作家。式典装飾を数多く手がける。

6O
パリジェンヌ
Parisian Woman
1935年
油彩・カンヴァス 64×54cm
1958年、作家(モスクワ)より入手 Zh-6739

デイネカの芸術は、その形式、ジャンル、スタイルがきわめて幅広く、多彩ではあるが、なかでも、女性の形象、とりわけ肖像画は顕著な位置を占めている。そこで重要な意味を持っているのが、モデルの選定であり、内に秘めたものを繊細な感覚で浮かび上がらせ、そのフォルムを洗練された色彩と線のメロディに乗せる才能である。 《パリジェンヌ》は、デイネカの外国旅行(1935年)を題材にした初めての個展のために描かれたものである。若い女性のコスチュームと帽子の鮮烈な赤にアクセントを置いた肖像画の生き生きとした色の響きは、柔らかく、温かいハーフトーンの背景によって強調されている。こうした対比によって、画家が秀逸の筆致で描いた女性の顔はとりわけ優しく、繊細で、叙情味を帯びているように思われる。         (A.F.D.)

61
マウント・ヴァーノンヘの道
The Road to Mount Vernon
1935年
油彩・カンヴァス 60×80.2cm
1971年、クストーディエフ記念アストラハン美術館より入手 Zh-8860

肖像画《パリジェンヌ》と同じく、風景画《マウント・ヴァーノンヘの道》も画家の外国旅行の印象に基づいて描かれたものである。小さなカンヴァスのなかで、デイネカは、空間を自由に処理し、画家にとってはつねに重要な構成要素である躍動感を伝えようという執念を余すところなく実現している。デイネカを捉えたのは、エネルギッシュで緊迫したリズムと、より柔らかく、リリカルな調子であった。それはこの風景画のメロディアスな線描と絵画表現の構成に見られる。そこには、わずかに隆起した空間の中に帯状の道路が広がり、自動車がのんびりと走っている。実にシンプルであると同時
に、色づかいには洗練された美しさがある。灰色と褐色のトーンが温かみのある二ュアンスを醸し出しており、道についての一篇の絵画的な短篇小説の味わいがある。        (A.F.D.)
Cat.no.60 パリジェンヌ 1935年
Cat.no.61 マウント・ヴァーノンへの道 1935年


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