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チュピヤートフ、レオニード・テレンチェヴィチ
CHUPIATOV,Leonid Terentyevich
1890年(ペテルブルグ)―1941年(レニングラード)
画家、版画家、舞台美術家。

44
静物-―林檎とレモン

Still-life. Apples and Lemon
1923年
油彩・カンヴァス 69.5×92cm
1930年、第1回レニングラード市造形芸術展出品時に作家自身(レニングラード)より入手 ZhB―1625

チュピャートフは、ペトローフ=ヴォートキンのもっとも才能ある教え子のひとりである。師の芸術の基本原則を忠実に守り
ながら、彼はその原則を自分流に発展させ、まったく独自の個性的な画風を確立した。チュピャートフの芸術は、1920年代から30年代にかけてのレニングラードの美術史のもっとも興味深い1ページを飾るにふさわしい。チュピャートフの遺作は現在のところまだ充分に研究されておらず、美術館のコレクションの中でも逸品とされている。
《静物―林檎とレモン》では、テーブルの押し広げられた黒い平面に、しわくちゃのテーブルクロスが描かれ、その上には、一見、無造作に放り投げてあるかのように林檎とレモンが描かれている。これらの描出された事物に触ろうと思えば触れそうな印象は、抽象的な空間に「ぶら下がっている」白い球によって打ち破られる。この白い球こそ、1920年代にチュピャートフが静物画に好んで描いた対象である。画家は、テーブルクロスの輝くばかりの白、それぞれの対象の色彩の微妙な二ュアンスを見事に伝えている。彼の描く林檎には、アカデミズム絵画のロウ模型のように、「食べられないもの」であることがわかりきっているにもかかわらず、重さがあり、丸みが強調されている。画家が対象にあまりにも膨らみを持たせて描いているため、幻想と虚構、リアリズムと形而上学とが、ほとんど隣合わせになっている。
チュピャートフは、ペトローフ=ヴォートキンから、その卓越したデッサン力、画面の微妙なテクスチュアを出すことに賭けた情熱、素材の抵抗を克服する能力を受け継ぎ、最少の造形手段によって最大の表現力を発揮することに成功している。《静物》を際立たせているのは、彼のこのジャンルにおける他の作品と同じく、具象的世界の荘重かつ古典的な描出法である。           (O.N. sh.)
Cat.no.44 静物−林檎とレモン 1923年


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